MMULLTIPPLE

オヤマアツキ / 神出謙 / Kamerian. / 竹内義博 / SHEA

  • 2022年08月26日 - 2022年09月19日
  • 会場:Marco Gallery 1F, 3F, 4F

モノやコトがありふれ、多すぎて何が何だかわからなくなってくる。

複製とは、「同じものを別に作ること」であり、量産とは、大量生産の略語である。
本展では、この複製や量産にフォーカスを当てている。

時代とともに、この複製・量産のあり方は、変化してきた。

特権階級や富裕層に閉じられた世界を大衆へと広げる役割を果たすこともあれば、思想統制の役割を果たすこともあれば、社会を効率化するための役割も果たしてきた。

それは社会という見えざる人格を持った何かの要求に応えるかのようにそれらの役割を果たしてきたのではないだろうか。

さて、現代における「複製・量産」のあり方について考えてみたい.現代では、複製や量産が一昔前のようにありがたがられることもなく、当然のこととして享受されるようになった結果として、漫然と無自覚に行われるようになってきたのではないかと思う.

この漫然と無自覚に複製と量産が行われることで、今まで見えていたはずのものが「心理的に見えなく」なってきたのではないか.多くのモノやコトがグラデーションのように目まぐるしく変化して、向こうの先にあるものが見なくなってしまったのではないか.

本展では、作家と作品との距離を資本主義の形式に則って「心理的に見える化」することを試みている。実際に作品とそれに付随するものに触れたみなさんは、作家と彼らの作品との距離をどのように感じていただけるのか。

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